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転てつ器凍結・積雪防止に"カンテラ融雪器" テストの結果は良好 落合駅で関西初の試み

  • 執筆者の写真: 小鳥 原
    小鳥 原
  • 2024年9月15日
  • 読了時間: 1分

芸備線備後落合駅では、これまで転てつ器の凍結や積雪防止に熱湯をかけたりハンマーで叩いたりしていたが、このほど構内19ヶ所のポイントに、北陸線で使っている簡易なカンテラ融雪器をとりつけ火熱で雪をとかすテストを行った。

これは基本軌条の方向を変える尖端軌条が、雪や凍結で密着せず、列車の脱線事故を起す場合があるのでこれを未然に防ごうというもので、カンテラは鼻ダンボ形、上部の中央に太いシンが出ていて、1.2Lの石油が10時間から12時間も燃えつづける。取りつけ個数は転てつ器の鎖の大きさによって違い、8番から10番までが4個、12番5個、16番が6個である。同駅では現在24個備えつけてある。

関西では初めてのこころみであるが、1ポイント30万円も費用のかかるニクロム線を使った電気融雪器に比べ安価な点が特徴。

同駅の戦後の最低気温は氷点下17℃で、テストの結果は、凍結防止には非常な効果をあげた。しかし積雪20cm以上に達するときは機関車のスノー・プロが雪を寄せてゆくのでカンテラが埋まり効果のないことがわかった。このテストは同線小奴可駅でも行われた。

中国新聞1958年(昭和33年)1月10日付

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