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三神線開通式きょう東城町で挙行 

三神線矢神-東城間はいよいよ25日開通した、第一の旅客列車は機関車へ飾った国旗を朝風に翻しながら町民歓呼のうちに午前6時38分東城駅着、歴史的シーンを展開した、かくて午後1時から東城女学校で開通式を挙行
吉川東城町助役の式辞についで江木鉄道相(山本参与官代読)以下の祝辞ならびに祝電披露があり閉式ただちに開宴、このころから町内の女学校・小学校生徒児童は旗行列を催し、附近各村からの見物も多く非常に賑わった

祝辞

金風菊花に薫る豊穣の秋11月三神鉄道工成りここに開通祝賀の盛典を挙げらる、地方のため慶福の至りに堪えず惟うに当地方は陰陽国境に近く地理的関係上交通文化の恵沢に浴すること比較的遅かりしが今や本鉄道の敷設を見る、将来地方の文化は長足の●発を遂げ、産業の発展や目覚ましきものあらん、これ期して●つべし、抑も当地方は諸物資の豊富なる原産地にしてその天恵必ずしも他地方に劣らずただ運輸機関の閑如たりしを恨みしのみ、今や乃ち目的は達せられたり、豊祝福せずして可ならんや、歓びの余り薫菖を述べ以て祝辞となす
​昭和5年11月25日 中国新聞社長山本三郎

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